「心の仕組み」心の3層構造
2.心の仕組み~ダイヤモンドはどこにあるのか~
3.心の構造Ⅲ―「集合的無意識」(本当の自分)
実は私たちの心のさらに奥深くにはもう一つの層があるのです。つまり、心は三層構造になっているのです。そして、この一番深いところにある三層目の心、「頭」でも「過去の記憶」でもないものが、あなたの内なるダイヤモンドのような「本当の自分」であり、諸問題を解決するカギなのです。
◆集合的無意識
私は、最も奥にあるこの心を「本当の自分」と呼んでいます。
集合的無意識は「愛そのもの」の心と言ってもよいですし、「喜びそのもの」「感謝そのもの」、また「宇宙意識」と言ってもよいですし、「内なる宇宙の心」とも言えます。完璧で完全な何ひとつ迷ってないすばらしい心です。前の記事で「人間は記憶でできている」と言いましたが、この集合的無意識は宇宙の記憶とも言えます。
そして、この奥底にすでにある本当のあなた、オリジナルのあなた、後から付け加えたのではない、あなたの本体なのです。このサイトでは、あなたの心の一番奥にある自分を「本当の自分」と言ったり集合的無意識と言ったりしますが、意味は同じです。この集合的無意識が、あなたの内なるダイヤモンドなのです。
これがあなたの心のもっとも深い部分に、「すでに」存在しています。今までも存在したし、これからも存在しつづけます。
もちろん、今、この本のこの文章を読んでいる瞬間にも、間違いなくそこに存在しており、どんな人の心の奥にも共通して存在しているのです。完全で完璧で、何ひとつ迷っていない心、すでに愛している、すでに喜んでいる、すでに感謝している心。全体の心、ひとつの心です。
この本当の自分については、そういう自分がいる、と言われても、今の段階では実感もなく、理解し難いことでしょう。たとえるならば、生まれてからずっと空が曇っており、雨が降っていたとしたら、その雲の上に常に太陽が存在し、光輝いていると言われても信じられないようなものです。
ダイヤモンドの原石も、何も知らない人が見れば単なる石ころ、汚い岩に見えるでしょう。しかし、その奥には、光り輝くダイヤモンドが間違いなくすでに存在しているのです。
◆インプットではなく、アウトプットする
本当の自分は後から、外から付け加えるような思想でも教えでもありません。あなたのもっとも深い心にあるダイヤモンド、本音中の本音の心なのです。外から入れる教えでも考え方でも思想でもないのですから、当然何かをインプットする必要は一切なく、ただアウトプット、つまり引き出せばよいのです。
そして、「本当の自分」に出会い、引き出すには、ちょうど石油や温泉を掘り当てるがごとく、三層構造になっている心をボーリングするように掘り進めていきます。奥底に潜むダイヤモンドめがけて掘り進めて行くのです。

そして最後のひと堀を「トンッ」と突いたら、一瞬で石油や温泉が湧き上がるように、輝くダイヤモンドの光があふれ出し、瞬時に全身が、「愛そのもの」「喜びそのもの」「感謝そのもの」の心、いえ、言葉の表現をはるかに上回るすばらしい「本当の自分」の心、「愛そのもの」の心で満たされます。魂の底から「喜びの心」を体感できるのです。理解ではなく、体感するのです。
「過去の記憶」を闇にたとえたら、「本当の自分」は光です。真っ暗闇の部屋に電気をつけるように、「本当の自分」という光が「過去の記憶」という闇を一瞬で光に変えます。たとえ昨日できた暗闇だろうが、一億年前からある暗闇だろうが、光を当てれば闇は一瞬で消えるのです。
過去の記憶をただの石ころとすれば、外からインプットして入れたよい教えは、まったくのイミテーション、つまり「作り物のダイヤモンド」のようなものです。しかし本物のダイヤモンド、すなわち本物のプラス思考、積極思考、愛、喜び、そして感謝を、あなたはもともと知っているのです。知っているどころか、あなたの本体がその心なのです。
もともと在(あ)る自分に戻るだけです。気づくだけなのです。
もともと在るのですから、学ぶのではなく、出すだけでよいのです。
あなたの内に眠るまさに光輝く本物のダイヤモンドを見つけるだけでよいのです。
「プラス思考」「積極思考」「愛」「感謝」と言葉にすれば同じですが、頭で理解するのと、全身で体感して気づくのとでは天と地ほどの差があるのです。精神世界の本を読めば「人は宇宙そのものである」という教えもたくさんあります。しかし、それを頭で理解したからといって、そのことを本当にわかったとはいえません。実際に「宇宙そのもの」を体感して初めて真理の自覚へ至ったと言えるのです。
2.心の仕組み~ダイヤモンドはどこにあるのか~
3.心の構造Ⅲ―「集合的無意識」(本当の自分)◆あなたの現実はどう変化するか