「心の仕組み」心の3層構造
3.「本当の自分」に出会う最短距離
Ⅱ.空間的全体から本当の自分を開発する
◆宇宙意識から見る
空間的全体から本当の自分を体感し、開発するこの手法では、私たちの意識を一番高い次元、つまり、宇宙意識といった高い意識まで一気に上昇させ、完全なる宇宙視点からすべてを見ていきます。自分、家庭、会社、仕事、日本、世界、地球、宇宙など、あらゆるものを最も高い意識から見ていきます。
果たしてそんなことができるのか。これができるのです。
なぜなら、もともとあなたの「本当の自分」とは、その宇宙意識といえる高い意識に他ならないからです。あなただけでなく、全人類が本来、この意識なのです。
そして、この意識に入ったとき、あなたは一点の曇りもなく自覚します。自分と宇宙とは一体。すべてはひとつ。もともとひとつ。まさに宇宙を自覚するのです。もともと宇宙意識があなたの本体であったことに気づくのです。

◆全体がみえる視点
意識次元と言っても、あまりピンとこないかもしれません。
いったい何をもって意識が高い、低いと言うのでしょうか。
意識が高い低いというのは、全体で見ているのか、目の前で見ているのか、ということです。たとえば、火事が起きたとき、目の前でそれを見ている人と、全体を見渡せる高いところにいる人とでは、どちらが的確な判断ができるでしょうか。
目の前で火事を見ている人は、目の前で火事になっている家にばかりこだわってバタバタ慌てながら、火が移りそうな隣の家まで見えていないかもしれません。
全体が見えれば、その見えるところで判断できるようになるのです。
意識が高いというのは、より全体像から見て判断できるということです。
◆ぶつからない世界
もうひとつ別の例を挙げましょう。たとえば、日常生活で頻繁に人間関係のトラブル、ぶつかり合いがある人がいたとします、しかし、その人が意識次元を上げると、人とぶつからなくなるのです。
これはちょうど、飛行機が低空飛行していると、家にぶつかるようなものです。ぶつからないようにテクニックで合間をうまく切り抜けていく人もいますが、そうではなく、次元上昇して、もっと高く飛べば家にはぶつからなくなるのです。
しかし、今度はビルにぶつかります。
もっと高く飛べばビルにはぶつかりませんが、山にぶつかります。そして、さらに高く飛ぶと、ビルにも山にも何にもぶつからない、自由な世界があるのです。
それが高い意識次元から見た世界です。
しかし、あなたの意識がさらに次元上昇していくと、あたかも大気圏を突き抜け、宇宙空間に飛び出し、エンジンさえいらなくなる世界があります。まさにすべてと一体になり、その中で動かされるようにすべてのものが自動的に解決されていくような世界を味わうのです。

◆もともと宇宙だから、宇宙意識になれる
次元を上げて、高い意識次元から物事を見るといっても、少しずつ上げていくわけではありません。たとえば、修行して上げていくようなものではないのです。
なぜ、あなたが宇宙意識の高みにまで上れるのかといえば、それはあなたがもともと宇宙だからです。そのことに気づくだけなのです。宇宙に「なる」のではなく、宇宙を「自覚する」のです。それは一瞬で起こります。
ちょうど、山に登るときに、一合目から足で登っていくのではなく、ヘリコプターで一気に山頂に降り立つようなものです。後から作られたものは一瞬の内には出てこないとしても、もともと内在しているものは、一瞬にして表面化しても何ら不思議ではないのです。
さらに、「本当の自分」に出会う別の手法があります。それは、苦しみの根源である「執着」をすべて捨て去るというものです。
3.「本当の自分」に出会う最短距離
Ⅲ.執着を手放す